曹洞宗 常圓山 皎月院

皎月院TOP > 皎月院副住職 亨龍日記

禅のことば

2018.09.28

合掌

「右仏 左は我と 合わす手の
仲ぞゆかしき 南無の一声 」

合掌は、仏と我等とが一体となっていることを表しています。
左右の手のひらを胸または顔の前で合わせることは、
仏や菩薩などを礼拝するときの作法であり、
私たちはふだんの挨拶にも使っています。

合掌は、古くからインドで行われていた「敬礼」
作法の一種で、これが仏教でも取り入れられました。
インドでは、食べ物をつまむ「右手は清浄」、
反対に「左手は不浄」とみなし、
右手を仏(聖なるもの)、左手は衆生(しゅじょう)を
表すものとして、これらを合わせたところを、
仏と衆生が合体した姿、すなわち「成仏の相」
を表すものと考えます。

右手は仏の象徴で、清らかなものや知恵を表します。
左手は衆生、つまり煩悩妄執の自分自身であり、
両手を合わせることにより、
仏と一体になることや「仏への帰依」を示すものです。
また、他人に向かって合掌をすることは、
その人への深い尊敬の念を表すものです。

禅のことば

2018.09.26

お彼岸最終日

彼岸会の心得として

お彼岸の「彼岸」とは、向こう岸のことです。
インドのことばでパーラミター
(波(は)羅(ら)蜜(みつ))に由来します。
〈こころおだやかなさとりの境地〉という意です。

仏教ではおさとりの岸に渡るには、
六波羅蜜(ろくはらみつ)を実践する事を大切にしております。
改めまして、
六波羅蜜(ろくはらみつ)とは
『布施(ふせ)、持戒(じかい)、忍辱(にんにく)、精進(しょうじん)、禅定(ぜんじょう)、智慧(ちえ)』です。

私たちがお仏壇やお墓に向かって、
お参りすることはそれなりに意味があります.。
仏さまに お水やお花を奉るという心は、
お布施(ふせ)=与えるということです。
そのお花は 忍辱(にんにく)=耐え忍ぶことを表したものであり、
怒りや腹立ちなどの煩悩を忍耐する、心の象徴とされています。
お線香をあげるのは、精進(しょうじん)=努力すること。
お線香は一度火をつけますと、燃え尽きる最後まで持続します。
私たちも最後まで辛抱強く、努力精進する心が大切です。
お膳を供えるのは、禅定(ぜんじょう)=心の安定。
腹が減っては戦はできぬ。何よりもまず、お腹を満たすことが大事です。
そして暗闇の中(自分の煩悩や迷い)に、ホッと明かりが灯る。
その明かりが 智慧(ちえ)の灯明です。
このように、仏さまに供えるものは一つ一つ自分の心の象徴であり、
左右に花と灯明、真ん中にお香、その前にお膳
というように位置が決まっています。
この位置が決まっていることが、持戒(じかい)=戒律です。
.日常茶飯の仏事にも、深遠なる教えが含まれています。
お仏壇やお墓に向かって 合掌礼拝することは、
「六波羅蜜(ろくはらみつ)を行ずる」ことになり、
私たちは日頃から「修行」を行っているのです。

また、曹洞宗のご本尊・お釈迦さま
『南(な)無(む)釈(しゃ)迦(か)牟(む)尼(に)佛(ぶつ)』
と三度お唱えしましょう。 

季節

2018.09.26

中秋の名月

昔から、秋こそが月を見るのに良い季節とされていましたが、
秋である七月~九月のちょうど真ん中の日が「中秋」、八月十五日です。
そのため、八月十五日を「中秋の名月」と
呼んで月を愛でることにしたのです。
なお、似た言葉の「仲秋」は「八月」を指します
(七月は孟秋(初秋)、九月は季秋(晩秋))。

ところで、なぜ秋に月を見るのか?
その理由は、満月の高さと天気らしいです。

太陽が通る道は、夏は高く、冬は低いです。
月の通り道も太陽とほぼ同じですが、
満月は地球から見て太陽の反対側にありますから、
夏は低く冬は高くなります。
そこで、ちょうど見上げるのに適した高さの
満月となると、春か秋になります。
しかし「春がすみ」や「秋晴れ」という言葉があるように、
天気の良さでは断然秋なのです。
ですのて、秋が月見のシーズンとなったようです。

昨日は満月でしたが、天気が悪く見れませんでした。

禅のことば

2018.09.24

六波羅密とは

「六波羅蜜」(ろくはらみつ)

暑さ寒さも彼岸まで・・と申しますが、
お彼岸の初日を「彼岸の入り」
昼夜の長さがほぼ等しくなる「春分の日」と「秋分の日」を
「中日」(ちゅうにち)
終日を「彼岸の開け」と言います。

「彼岸」は「波羅蜜多」または「到彼岸」とも言われ、
人間の迷いや苦しみの世界が
「此岸しがん」であり、
その生死の迷いや苦しみ乗り越えた「お悟りの境地」が、
すなわち「涅槃」(ねはん)であり「到彼岸」と言います。

一般的には「死後の世界」である
「あの世」や「極楽浄土」と理解されていますが、
本来の「彼岸」は、死後ではなく、
今生きている間に「お悟りの境地」を目指しましょうと
「六波羅蜜」の教えが説かれています。

第一、布施波羅蜜 -「檀那」(だぁな)財施(喜捨を行なう)
無畏施(不安を取り除く)
法施(仏法について教える)などの
「布施」をすることです。

第二、持戒波羅蜜-「尸羅」(しら)戒律を守ること。
三帰戒(仏法僧の三宝に帰依する)
三聚浄戒、十重禁戒などに規定された
戒律を守ることです。

第三、忍辱波羅蜜-「羼提」(せんだい)耐え忍ぶこと。

第四、精進波羅蜜-「毘梨耶(びりや)努力すること。

第五、禅定波羅蜜-「禅那」(ぜんな)
神経を集中して散乱する心を安定させること。

第六、智慧波羅蜜 -「般若」(はんにゃ)諸法に通じる智慧であり、
前の五波羅蜜は「般若波羅蜜」を成就するための
手段であり、この般若(智慧)波羅蜜によって
「彼岸」に至ることが説かれています。

季節

2018.09.24

おはぎ

「ぼた餅」と「おはぎ」は、
基本的には同じものです。
違うのは食べる時期なのですが、
漢字にすると「牡丹餅」と
「お萩」になります。

「ぼた餅」は牡丹の季節
「春のお彼岸」に。
ぼってりとした「コシあん」を、
季節の花「牡丹」に見立てたものです。

「おはぎ」は萩の季節
「秋のお彼岸」に。
あずきの「粒あん」を、
季節の花「萩」に見立てたものです。

由来ですが、
「牡丹餅および萩の花は形色をもってこれを名づく」とあり、

牡丹餅が「ぼた餅」になり、
萩を丁寧に言って「おはぎ」になったようです。

この秋のお彼岸には
「粒あん」の
ぼた餅なんですね。
どちらも美味しいですけどね(笑)

ちなみに今日は
ごま団子と海苔団子をいただきました(^-^)

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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