曹洞宗 常圓山 皎月院

皎月院TOP > 皎月院副住職 亨龍日記

御詠歌

2020.06.20

梅雨と梅花

昨日は梅雨空であり、気温も20℃にも達しませんでした。

そう言えば、梅雨(ばいう)という言葉は中国で生まれたようです。

「梅の実が熟す頃に降る雨」と言う意味で、「梅雨(ばいう)」と呼んでいたようです。

日本では、いろいろと言葉を関連つけたり、連想から「梅雨(つゆ)」と呼び始めたようです。

「梅雨」という言葉の前は、「五月雨(さみだれ)」と呼んでおり

「さ」は陰暦の五月(今は六月ですが)、「みだれ」は、「水垂れ」を意味するようでした。

春のお花見とは、昔は梅でした。

道元禅師さまは幼少期から和歌に親しまれておりました。

それは各地から新古今和歌集を編纂する方々が親族(身内もそのメンバー)と共に身近にいたからだという説もあります。

(道元禅師さまの父親も最近は定かではないとのことなので)

梅雨に因み、曹洞宗梅花流詠讃歌には、『梅花』というタイトルの曲

「高祖常陽大師道元禅師第一番御詠歌」があります。

曹洞宗の御詠歌は、昭和27年に発足しましたが、

その時に発表された曲が、「梅花」を含めた9種22曲でした。

この9種のメロディーは、各流派の詠讃歌の公聴をされ

(花園流・金剛流・菩提流・大和流・密厳流など)

検討した結果として密厳流の詠唱を梅花流の母体となりました。

今ではこちらの22曲は「伝承曲」として必修曲となっております。

真言宗密厳流の「密厳」が曹洞宗梅花流でも「梅花」のメロディーとなっております。

「梅花」4曲の歌詞は、もちろん道元禅師の詠まれた六十数首のなかの和歌であり、

瑩山禅師の曲では『洞谷記(とうこくき)』で詠まれた二首の和歌です。

「高祖常陽大師道元禅師第一番御詠歌」(梅花)

【荒磯(あらいそ)の 波も得(え)よせぬ高岩に

かきもつくべき 法(のり)ならばこそ】

 

紫陽花にクチナシ

禅のことば 法要

2020.06.17

施食幡

施食幡の残りのご案内

 

「四天王幡(してんのうばた)」

東西南北の四方を守ってくれる四人の守護神を記した幡です。

・東の持国天(じこくてん)

・南の増長天(ぞうちょうてん)

・西の広目天(こうもくてん)

・北の多聞天(たもんてん)(=毘沙門天(びしゃもんてん))を言います。

 

「大幡(おおばた)」は法要で読経する『甘露門(かんろもん)』の中の

心呪(しんじゅ)「唵麽抳嚩(おんまにば)日哩吽(じれいうん)」と

随心呪(ずいしんじゅ)「唵麽抳駄哩吽泮吒(おんまにだれいうんばった)」と呼ばれる二句が記されており、

心呪を数多く唱えれば仏さまにお会いすることができるとされ、

随心呪は数多く唱えれば様々な妨げが無くなるとされています。

施食会を通じまして、

ご先祖さまをはじめとした多くのご縁に施されながら

支えられて、生かされているのだという事への感謝の心をお持ち頂きたいと思います。

 

本年6月13日に皎月院では

施食会法要をさせていただきました。

コロナウイルスの影響で参拝の中止でした。

禅のことば

2020.06.17

卒塔婆

卒塔婆供養のすすめ

お塔婆とは「卒塔婆」と書き、古代インドの言葉サンスクリット語では「ストゥーパ」と言います。

お墓に建てますお塔婆は、頭部が独特の形をしていますが、これは宝珠・半円・三角・円・方の五輪塔を模したものです。

【空 風 火 水 地 】という、宇宙の構成を表す五つの要素であり、仏身を表しております。

塔婆供養の功徳とは

  • お塔婆はそのまま仏さまのお姿とされ、建立することで仏像 仏さまを建立する事と同じ功徳をもたらします。
  • お塔婆を見ることは、人と仏さまとは五輪(頂・面・胸・腹・膝の五処)の姿や形が同じとして仏さまの心を目覚ますはたらきを持っています。
  • お塔婆建立により仏さまに対する敬う心や報恩感謝の心がうまれます。
  • お塔婆供養としての回向(功徳を廻らす)を読み込むことで、故人さま仏さまを安楽の境地へと導き、その功徳が建立したものへと廻らします。
  • お塔婆建立により、志すところの霊位だけでなく、ご先祖さまや塔婆建立を目にする皆の利益を及ぼすことができる。
  • お塔婆建立により、お塔婆を身に現じたとされ、お塔婆それ自身が供養身・真体(形がないので応現できる)ともなります。

 

私たちは、血縁だけでなく多くのご縁によってつながっております。

亡き後も、故人さまと私との間には心と心で固く結ばれております。

ですので、見えずともお花を飾りたい、飲まずともお水をお供えしたい、答えずとも語りかけたい。

というように、見えないものにつくし、見返りを求めないですることが本当のご先祖さまや故人さまに対するご供養であり、人間としてとても大事なことです。

 

ご案内

2020.06.15

施食会の卒塔婆

本日皆さまの卒塔婆を墓地へと立てさせていただきました。

 

禅のことば

2020.06.14

如来幡

如来幡(にょらいばた)には、

五色のように五人の如来さまがいます。

五如来

・多宝(たほう)如来……【宝生仏(ほうしょうぶつ)】円満をならしめ富や幸福を授ける仏さま。

・妙色身(みょうしきしん)如来…【阿閦仏(あしゅくぶつ)】身心ともに満ち足りたものにする美しいからだの仏さま。

・甘露王(かんろおう)如来… 【阿弥陀仏(あみだぶつ)】身心に安楽の境地を与えてくださる仏さま。

・広博身(こうはくしん)如来…【毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)】飲食の楽しみを与えてくださる仏さま。

・離怖畏(りふい)如来… 【釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)】恐怖心を除き、苦しみから脱出させて下さる仏さま。

 

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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