曹洞宗 常圓山 皎月院

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道元さまのお言葉

2020.06.04

歯磨き

本日6月4日は

歯と口の健康習慣とされているようです。

道元禅師さまは、日本で初めて歯磨きの

大切さや必要性についての書き残されております。

それは、

『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』の「洗面」「洗浄」の巻にあります。

道元禅師さまは、日常の行いにとても綿密であり

生活のすべてが仏行であるとされております。

ですので顔を洗う作法や口を洗う作法、4、9日には

浄髪(じょうはつ)髪を剃り、入浴の日とも定めております。

「洗面」の巻に

 

【はのうへはのうち、みがくがごとくとぎあらうべし。

たびたびとぎみがきあらひすすぐべし。

はのもとのししのうへ、よくみがきあらふべし。

はのあいだよくかきそろへきよくあらふべし。

嗽口(そうこう)たびたびすればすすぎきよめらる。】

 

このように、木の楊枝を使い

歯の表や裏を磨き洗いすすぐことや、歯茎や歯と歯の間もよくかいて洗うこと。

口をすすぐと浄められると。

口をすすいでいる際に唱える偈文があります。

【澡嗽口歯(そうそうくし) 当願衆生(とうがんしゅじょう)

向浄法門(こうじょうほうもん) 究竟解脱(くぎょうげだつ)】

口歯を澡漱せば、当に願うべし、衆生、

浄き法門に向かいて、究竟じて解脱せんと。

 

道元禅師さまは、四季折々の自然も私たちの日々の生活姿も

すべてが仏さまの行いであり、仏作仏行であると重んじております。

 

道元さまのお言葉

2020.06.01

水無月

今日からまた新たな月となり

身心ともにスタートです。

道元禅師さまの書物

『正法眼蔵』の「洗面」の巻に

 

【身心(しんじん)を澡浴(そうよく)して、香油をぬり、塵穢(じんえ)をのぞくは、第一の仏法なり。

新浄の衣を著する、ひとつの浄法なり。】

 

とあります。

道元禅師さまは、はじめ比叡山に登り修行されました。

比叡山での修行中、『法華経』を学ばれております。

その法華経には、「香油を身にぬり、よごれを洗い清めて、清潔な衣を身にまとえば、内外ともに清らかである。」

と説かれているようで

からだをキレイにしたり、保つことの実践は仏道の実践なのです。

ですから、お墓やお仏壇の清掃も仏道修行なのです。

お風呂に入り、からだをキレイに洗い、香油を塗り、清潔にした衣類を身に着ければ、こころの中まですっきりと清らかになるのです。

「とっても気持ちがよい」

と誰もが感じるはずです。

その感じた思いこそ仏法であり、行う行動が仏道なのです。

新型コロナウイルスの影響で大変な苦労がありますが

清潔にする心掛けが皆さまに浸透されました。

そう言えば、

「洗面の偈」という言葉があります。

【以水洗面(いすいせんめん) 当願衆生(とうがんしゅじょう)

得浄法門(とくじょうほうもん) 永無垢染(ようむくぜん)】

~水を以って面を洗わば、当に願うべし、衆生

浄き法門を得て、永く垢染無けんと~

もう一つ「洗手の偈」があります。

【以水盥掌(いすいかんしょう) 当願衆生(とうがんしゅじょう)

得上妙手(とくじょうみょうしゅ) 受持仏法(じゅじぶっぽう)】

~水を以って掌を盥(あら)わば、当に願うべし、衆生

上妙の手を得て、仏法を受持せんと~

気持ちの良い生活が早く戻ること願います。

 

 

 

道元さまのお言葉

2020.05.31

洗顔

皆さんは毎朝顔を洗っておりますか?

もちろん必ず洗っているかと思いますが、

なぜ朝起きたら、まず顔を洗わねばならないのでしょうか??

寝ている間に汗をかいたりして汚れたからでしょうか?

まさかそんな理由ではないですよね

道元禅師(どうげんぜんじ)さまが書かれた書物である

『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』のなかの

「洗面(せんめん)」の巻に

 

【いまだ洗面せずば、もろもろのつとめ、ともに無礼なり】

 

の一文があります。

道元禅師さまは、洗面をしないで人とせっするのは無礼である。

それは浄らかな身心で接するのが礼儀だからです。身だしなみの大切さをもあらわにしております。

そして、洗面をすることは、朝の食事に対する感謝の念の身心でもあるのです。

ですので仏道(道元禅師さま)での考えでは、汚れているから洗顔をする考えではありません。

自分流の考えではあってはなりません。浄不浄を超えたもの、

汚れていようがいまいが、洗うという思いがそこにはあります。

もちろん道元禅師さまは、洗い方にも作法を書き記しております。

着物姿の寝巻ではなく、法衣(大衣)に着替えてから

しっかりとその法衣が濡れないように布を首の周りに巻き付けます。

水の無駄を省くために、洗面器に水をはり

顔の表面という記述ではなく、

額、眉毛、両目や周辺、鼻や耳や耳裏、頬を丁寧にゆっくりと洗うなど

というようにしっかりと書かれております。

どうぞ洗面をすることにより、

顔だけではなく身心をも洗うかのように洗ってみましょう。

 

 

 

 

道元さまのお言葉

2020.05.29

正法眼蔵

新たに道元禅師さまのお言葉を

『正法眼蔵』より少しずつ考えたいと思います。

まずは、『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』ですが、

道元禅師さまが日本に帰国後

多くの時間を費やして書き残された書物です。

「仏法の真髄をあまねく包蔵せる書」と言った意味があります。

寛喜三年(1231年)に初めて書かれた『辨道話(べんどうわ)』より始まり

道元禅師さまが亡くなられる建長五年(1253年)の『八大人覚(はちだいにんがく)』

の巻にわたり、23年もの間

正伝の仏法を説き示されたもので

和文と漢文が混じる独特な語法でしめされており、

まさに道元禅師さまの思想の集大成としたものだと思います。

しかし54歳で亡くなられましたので、著作の途中でもあるともされております。

私たちの日常には今では特に欠かすことができない

洗面や手洗いといった具体的な作法についても書かれております。

『洗面』の巻より抜粋し

今後見ていきたいと思います。

 

 

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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