曹洞宗 常圓山 皎月院

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禅のことば

2021.05.24

眼横鼻直

”眼横鼻直(がんのうびちょく)”

皆さん読めましたか?

単純かもしれませんが、眼は横に鼻は縦に真っすぐ

に、と言う

誰もが知っていて当たり前のことでありますが、

当たり前のことを、あるがままに受け止め、心にいれること。

とーっても単純なことですが、難しいような、意味深な感じがします。

道元禅師さまは、

中国の宋へ渡り、正師と仰ぐ如浄禅師さまのもと坐禅の法門を受け継ぎ

帰国。如浄禅師さまは、臨済の看話禅(かんなぜん)と曹洞の黙照禅(もくしょうぜん)の両方を究められた方でもあったようである。

道元禅師さまが如浄禅師さまからいただいた認可というものは

特になく

”空手還郷”(くうしゅげんきょう)

「空手にして郷に還る 所以に一毫の仏法なし」と

手ぶらだったそうです。

道元禅師さまは、真の仏法を如浄禅師さまより会得、全身全霊で体得されたので

当たり前のように勤めることができる。その表れの言葉だったのでしょう。

当たり前のことが仏道を得るすべなのかも知れませんね。

禅のことば

2021.05.18

五欲

私たちは日々の生活の中で欲というのは

必ず芽生えることでしょう。

「生きる」とはまさに欲望であると思います。

この欲望には、五欲、五つの欲の種類があります。

  1. 財産欲
  2. 色欲
  3. 食欲
  4. 名誉欲
  5. 睡眠欲

特に私たちが生きる中では食欲と睡眠欲がかかわります。

この欲が満たされれば色欲

十分に満たされれば財産欲や名誉欲が生じてきます。

道元禅師さまはこの五欲のすべてを否定はしておりません。

食材のすべてを無駄なく使い正しく調理する、三心という

喜心、老心、大心を心掛けるように指導されており、

規則正しい生活の中にはしっかりと睡眠をすることが出来ます。

また、京の都から離れ雪深い山奥に永平寺を築かれました。

財産欲と名誉欲から離れるためでもあります。

道元禅師さまの本師である

如浄禅師さまは、只管打坐である坐禅こそ

この五欲から離れることができる方法として教えております。

般若心経の中にも五欲である

色・声・香・味・触も五欲であります。

 

 

 

 

禅のことば

2021.05.05

立夏

本日 五月五日は立夏。

この日より夏に入ることになります。

また、こどもの日であり、五節句の一つ端午です。

五という漢字にちなみ

「一華開五葉」(いっけごようをひらく)という言葉がございます。

 

震旦初祖 菩提達磨大師が

二祖 慧可大師にたいして

今後、五代を経て禅宗が五派に分かれる。

そして多くの人の迷いや苦悩を救い

花開くであろう。と残されたことばであります。

この対句として

「結果自然成」(けっかじねんになる)があります。

 

また、「五智」(ごち)という言葉があります。

それは、心を開き清浄な五つの心を目覚めることができれば、迷いや苦悩と言った煩悩が消え、本来の清らかな自己になることができるということ。五智に目覚めることは、仏性に目覚めること。仏さまへ近づいていることです。

その五智とは、卒塔婆の上部に書かれております。

「大圓鏡智 だいおん(えん)きょうち」生まれながらにして持つ無垢なありのままの心

「平等性智 びょうどうしょうち」まわりのすべてのものが仏性をもっており、皆平等であると知る心

「妙観察智 みょかんさっち」平等の中にもそれぞれに個性があり違いがあることを知る心

「成所作智 じょうしょさち」仏さまの慈悲の心と同じように、他を思いやることが大切であると知る心

「法界体性智 ほっかいたいしょうち」身の周りにあるすべてのものは仏さまのあらわれであると知る心

今日はこどもの日、無垢で純粋な心を少しでも忘れずに過ごしたいものです。

 

 

禅のことば 道元さまのお言葉

2021.05.02

回光返照

回光返照(えこうへんしょう)

高祖常陽大師道元禅師さまのお言葉に

「須(すべか)らく言(げん)を尋ね語を逐(お)うの解行(げぎょう)を休むべし。

須らく回光返照の退歩(たいほ)を学すべし」とあります。

これは、

他人の言葉や考え、書物などによって学ぼうとしても、それは自分の考えではないので返って自分を見失います。

外ばかりに向かって求めようとする心を、

自分の内に目を向け、純粋な心である本来の自分の正しい心を照らし出す。

向き合うということです。

 

禅のことば

2021.04.29

三密

楽しみにされていましたGWを前に

3度目となる緊急事態宣言となってしまい、大好きな映画館へも行けなくなってしまいました。

改めて三密とは、

「密閉、密集、密接」の3つです。

同じ三密でも真言宗の空海さまはの唱えた三密もあります。

  1. 身密ー仏さまが結ぶ手の印のことです。
  2. 口密ー仏さまの言葉である真言を唱えることです。
  3. 意密ー心を仏さまの境地に置くことです。

この3つの密は、言葉と行動を大切にして、すべてを慈しみの光で照らすことであり、仏さまと一つとなり、共に生きていきましょう。という意味です。

また、それぞれの❜密❜の前には、身口意(しんくい)という言葉=三業(さんごう)があります。この三業である身口意は、

私たちの行いを身体によるもの(身業)

言葉によるもの(口業)

心によるもの(意業)

の3つにもわけられております。

ともあれ、

医療従事者の負担が増えている今

密を避けた行動を共にして行きましょう。

 

 

 

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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