曹洞宗 常圓山 皎月院

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禅のことば ご案内

2017.04.03

告諭(こくゆ)

平成29年度 告諭 (曹洞宗管長のおことば)

私たちは、今、多くの課題を前にその生き方が問われています。

東日本大震災、大津波、東京電力福島第一原子力発電所事故から六年、そして日本各地で発生している自然災害のため、依然として多くの人々が悲しみと不安の中にいます。また、地球温暖化と災害、戦争、紛争、テロ、貧困、格差、自死、いじめ等の深刻な問題が次々と起こっています。

この現実を直視し、私たちは「人権の尊重、平和の実現、環境の保全」の取り組みを柱とし、「殺すなかれ 殺させるなかれ」のみ教えのもと、互いに慈しみあう争いのない社会、原子力に頼らない社会、そして“いのち”を生かしあう社会の実現を願っています。

本年度も、四摂法の「同事」のおさとしに学び、「ともに願い ともに寄り添い ともに歩む」願楽を進めます。

『修証義』に「海の水を辞せざるは同事なり、このゆえに、よく水あつまりて海となるなり」と説かれています。いかなる水も拒まない海の姿が「同事」です。一人ひとりの悲しみや苦しみを受け止めあい、支えあう同悲・同苦の生き方であり、すべての人や物との間に垣根を作らない和合の生き方です。

無常迅速の人生にあって、一仏両祖のみ教えを相承し(うけつぎ)、み仏とご先祖の前で姿勢を調え息を調え心を調えて静かに坐りましょう。大慈大悲の坐禅はおのずから自他一如の「同事」の力となります。

日々、他を思いやり共に生きる菩の誓願を実践してまいりましょう。

南無釈迦牟尼仏
南無高祖承陽大師道元禅師
南無太祖常済大師瑩山禅師

平成29年4月1日

曹洞宗管長 福山諦法

禅のことば

2017.03.30

道本円通

『道本円通(どうもとえんづう)』

皆さんが日々作用しているその事です。

食べるにはお膳の前に行きます。

そして手が自ずから箸に赴く事です。

このために知性を働かせて、箸を持つんだとか、あれを摘めとか、いちいち知性を使い命令を下して手を動かすような、そのなことは一切ないのです。

食べるためにお膳の前に坐れば、箸に自ずから手が出る。食べたい物に自然に箸が行く。自ずから口へ行く。

間違っても人の口へ持って行ったり、鼻の中へ突っ込んだりすることは絶対起こらない。口に入ったら自動的に噛む。

自ずからその味が相談も理由もなしに出現をする。
耳は好き嫌い無しにその音と現成して終わる。

目も只映して終わっている。目にも耳にも何も残らない。私たちの人生は、目に物を見、耳に聞き、鼻において香をし、皮膚において熱い、冷たい、痛い、気持ちがいいなどを感じ、私たちはそれを朝から晩まで常に作用しています。

そのほか何もないんです。

眼耳鼻舌身意が色声香味触法と作用して終わっているだけです。

上記と同じように、

歩こうと思えば歩き、坐ろうと思えば坐る。立ったり坐ったり何でもできる。この自在の様子、縁に応じて闊達自在に使い尽くしておることを「道本円通」と言います。

もはやそれ以外のものは何も無い、これを道というのです。

禅のことば

2017.03.20

お中日

本日は春のお彼岸会お中日です。

太陽は真東から真西へと沈みます

 

六波羅蜜(ろくはらみつ)

という六つの実践徳目がございます。

布施(ふせ) 分け与えること

持戒(じかい) 戒律を守ること

忍辱(にんにく) 堪え忍ぶこと

精進(しょうじん) 努力すること

禅定(ぜんじょう) 心を集中し安定させること

智慧(ちえ) 真実の智慧を得ること

これらを実践する、心がけるのにこの時季がとても良い頃合いなんでしょう。

今があるのは

まぎれもなく、仏さまや祖師方、多くのご先祖さまあってのことです。

手を合わし感謝し、

どのような生き方をすれば、私自身や家族、親族、同衆が

素晴らしい人生だった!

と思えるのか

自問自答しながら一緒に歩んで参りましょう

 

禅のことば

2017.03.17

八正道

八正道(はっしょうどう)とは、

理想の境地に至る修行方法がございます。

邪を離れるところから「正」とし、

またそれは「聖」に通じます。

八正道は、

正見(しょうけん) 正しい見方

正思惟(しょうしゆい) 正しい思い

正語(しょうご) 正しいことば

正業(しょうごう) 正しい行為

正命(しょうみょう) 正しい生活

正精進(しょうしょうじん) 正しい努力

正念(しょうねん) 正しい気づかい

正定(しょうじょう) 正しい精神統一

の八種の正しい生活行為です。

この八つはそれぞれ別々ではなく、一体のものとして

結びついたものです。

 

禅のことば

2017.03.09

般若心経

般若心経(はんにゃしんぎょう)

 

262文字に短くまとめられたお経にこめられた真理とは

 

摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃはらみったしんぎょう)

摩訶は、大きい、偉大なという意味です。

般若は、智慧という意味です。

波羅蜜多は、彼岸に至るという意味です。

心経は、教えの真髄、核心という意味です。

これをつなげると、

仏が説かれた 悟りに至る偉大な教えとは

ということになります。

 

ぜひ皆さまも写経 (お経を写し書くこと)をしてみましょう。

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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