2019.12.09
本日は断臂摂心(だんぴせっしん)
断臂というのは「臂(ひじ)を断つ」という意味です。
中国禅宗の二祖である慧可大師(えかだいし)が、
少林寺で壁に向かって座り続けていた
中国禅宗の初祖 達磨大師に弟子入りするとき
自分の臂(ひじ)を断った故事を指すものです。
こちらはとても有名な雪舟作の
『慧可断臂図(えかだんぴず)』(国宝)です。
室町時代中ごろ、明応5年(1496)の作品だそうです。
この絵を見ますと、
洞窟のなかで坐禅をされているのが、菩提達磨大和尚です。
また手前にいるのが、神光(しんこう)という人物で、
後に慧可(えか)と呼ばれ、中国禅の第二祖として
また、お釈迦さまから数えますと29代目である太祖慧可大和尚です。
慧可大師は何度も達磨大師の元に通い、
禅の教え仏道を求めましたが、達磨大師はすぐには受け入れませんでした。
ある年の冬、雪が降り始め、
慧可大師の膝が雪に埋もれても達磨大師は振り向きもしませんでした。
ついに慧可大師は自分の求道心を示すために、
自分の左肘をおとし、達磨大師に差し出しました。
「慧可断臂図」は、これを描写されております。
良く見ますと断臂された腕の左端には赤い血がしたたれております。
もう一つの「慧可断臂図」として、
この場面の話は、北宋時代に編集された禅の歴史書の
『景徳伝灯録』に記されているようです。
江戸時代前期に活躍した白隠(はくいん)が描かれた
「慧可断臂図」です。
慧可大師が左手をグッと伸ばし、右手の刀でいましも自分の腕を切ろうとしているところの描写です。
お釈迦さまの教えが今尚続いているのは
多くの祖師さまがたの求道心なのです。
報恩感謝
清水
御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌
私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。
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