曹洞宗 常圓山 皎月院

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禅のことば

2020.04.01

卯月 新年度

観音さまは、

正しくは、観世音菩薩・観自在菩薩ともいいます。

救いを求める人々に応じてさまざまなお姿をあらわし、

大きな慈悲で私たちの願いや想いに対し救済することを本願とする菩薩です。

中でも特に有名な六観音は、
六道の人々を救うと言われ、
六道と以下のように対応しています。
1.地獄界:聖観音   スタンダードな観音菩薩
2.餓鬼界:千手観音  絶大な力を持つ観音菩薩
3.畜生界:馬頭観音  怒り顔の観音菩薩
4.修羅界:十一面観音 あらゆる方角が見える観音菩薩
5.人間界:不空羂索観音(ふくうけんじゃ)羂索という投げ縄で苦しむ人を救う観音菩薩

6.天上界:如意輪観音 思い通りの宝を出し、煩悩を破する説法をする観音菩薩

また『法華経』には、六観音どころか、

「三十三身」という、
三十三通りの姿になって現れると説かれています。
観音菩薩は、このような多くの姿で現れ、
仏教を求める人に現世利益をもたらすと説かれています。
そのため、観音菩薩がこのような様々な姿で現れるのには

目的と理由があるのですがそれがだんだんずれてきまして、
インドでも中国でも日本でも仏教の伝えられた広い範囲で、
仏像(菩薩像)が作られ、信仰されてきました。
日本でも、仏教が伝来して以来、国を護って欲しいと願い

観音像が作られてきましたが、
やがて、個人の欲望を満たして欲しいと願う人が増えてきました。
しかし、欲望には限りがなく、満たしきって救うことは不可能ですので、
単なる欲望を聞き届けるような現世利益は、
実は仏教の目的とは異なります。

ですが、新型コロナウィルスによる

世の中の混乱が早く終息できるよう

観音さま、仏さまへ願ってやみません。

 

禅のことば

2020.04.01

告諭(こくゆ)

令和2(2020)年度 告諭  (曹洞宗管長のおことば)

人人にんにんことごと道器どうきなり」

瑩山禅師のお言葉です。私たちは、元来、かけがえのない存在であり、それゆえに、一人ひとりが輝かしい人生を送ることが出来るのです。

その一方で、さまざまな社会の不均衡は多くのひずみを生み、私たちは苦悩を抱えながら生きています。また、頻発する災害がもたらす人びとのつらさや切なさを我が身に受け、悲しみを観じています。

誰一人として取り残されることのない世界を見据えて、いま、私たちの生き方が問われています。

 

ともに学びましょう。
己のさちを先とする私たちの行いは多くのいさかいを生んできました。本来の自己のありようは、他者との共生にあることを参究しましょう。その営みの中にこそ平和の実現があるのです。

 

ともに願いましょう。
私たちは、人やもの、自然環境に至るまで、数多あまたのめぐみを受けて生きています。それらすべてと協調し、感謝の念を忘れず、世代を超えて安心して過ごせる世界の構築を願う菩薩の誓願に生きましょう。

 

ともに実践しましょう。

お釈迦さまは、智慧と慈悲を説かれました。あらゆる人に親切に接する慈悲の実践は、自ずと、心穏やかに暮らす智慧の心を育みます。それは、お互いがそれぞれを生かし合い、尊重し合う社会へとつながります。

 

道元禅師は、「ただまさに、やわらかなる容顔をもて、一切にむかうべし」と示されました。み仏の前に心静かに坐り、ご先祖さまに掌(て)を合わせ、皆が幸せに過ごせる慈しみ溢(あふ)れた世の中を目指して、ともに歩んでまいりましょう。

合掌

南無釈迦牟尼仏なむしゃかむにぶつ
南無高祖承陽大師道元禅師なむこうそじょうようだいしどうげんぜんじ
南無太祖常済大師瑩山禅師

法要

2020.03.31

3月最終日

本日は、祖母の祥月命日です。

昨日、住職と共に川崎市麻生区早野にあります

住職の実家である

芳林山 戒翁寺に行ってまいりました。

 

祖母は平成20年3月31日

慈覚妙操禅尼(じがくみょうそうぜんに)

そして

祖父も同じ平成20年12月30日が命日です。

戒翁寺31世 大乗定彦大和尚(だいじょうじょうげん)

今回 称名十三回忌(しょうみょうき)として

法要をとりおこないました。

最後に記念撮影

禅のことば

2020.03.30

袈裟詩

江戸時代末期

新潟県三島郡出雲崎町

山本以南の長男として1758年誕生。

号は大愚

名は良寛。

禅僧であり、

詩僧でもあった

良寛さんによる

お袈裟の詩があります。

 

 

『大哉解脱服  (大なるかな解脱服)

無相福田衣    (無相福田衣)

仏々方正伝    (仏々方に正伝)

祖々親受持    (祖々親しく受持す)

非広復非狭    (広きに非ず復狭きに非ず)

非布也非糸    (布に非ず也糸に非ず)

恁麼奉行去    (恁麼に奉行し去かば)

始称衣下児    (始めて衣下の児と称せん)』

 

 

【たとうる術もないこの大いなる袈裟、解脱の服。

田相にかたどり、有無執着を超越した袈裟。

仏から仏へと間違いなく伝えられ、

高祖方も絶えず身のそばに置いて大事に護持して来た。

広い狭い、大きい、小さいなどの問題ではない。

でき上がった袈裟は布か絹かも関係なく、それは袈裟そのものである。

さて、それでは仏弟子としてはどのようにして生き、修行すればよいのか。

このままで本当に袈裟を身に着けた仏弟子といえるのであろうか。】

 

 

禅のことば

2020.03.24

搭袈裟偈

私たちが身に着けるお袈裟ですが、

身に着ける前には必ず偈文をお唱えしております。

(修行道場では早朝坐禅後皆で、1人なら小声にて)

 

《搭袈裟偈》

『大哉解脱服(だいさいげだっぷく)

無相福田衣(むそうふくでんえ)

披奉如来教(ひぶにょらいきょう)

廣度諸衆生(こうどしょしゅじょう)

 

《搭袈裟の偈(たっけさのげ)》

「大いなる哉、解脱の服

無相なる福田の衣

如来の教えを披し奉りて

廣く諸の衆生を度せん」

 

このような偈文を3度お唱えしてから

お袈裟を身に着けております。

 

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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