曹洞宗 常圓山 皎月院

皎月院TOP > 皎月院副住職 亨龍日記

禅のことば 行事 季節

2017.08.11

お盆ですね

お盆 となりました。

お盆は年に一度、ご先祖さまをご自宅にお迎えする行事です。
帰ってこられたご先祖さまがゆったりできるように、
お仏壇を飾ったり、たくさんのご馳走を用意するということが
大切になります。または、精霊棚(しょうりょうだな)を用意します。

精霊棚には、お馴染みなのナスやキュウリで作られた牛と馬をお飾りします。
これは、来る時は 馬に乗って、早く懐かしい我が家へ
帰る時は 牛にたくさんのお土産を積み、ゆっくりおかえりください。
というお気持ちですね。
ご先祖さまを想う、私たちの優しい心のあらわれですね。

そしてお仏壇は、ご先祖さまの位牌をまつるところだけではありません。
曹洞宗ではお釈迦さまがまつられていますが「拝む人の心」も本尊さまとしての仏なのです。
皆、それぞれの心の中には「仏の心」仏心がありますように。
仏壇を拝むことは
自分の中に潜む「仏心」を拝むことに他ならないのではないのでしょうか?
お仏壇に向かってお参りする姿そのものが
六波羅蜜の布施、持戒、忍辱、禅定、精進、智慧を行じています。

仏さまに お水やお花を奉るという心は、
お布施(ふせ)=与えるということです。
そのお花は 忍辱(にんにく)=耐え忍ぶことを表したものであり
怒りや腹立ちなどの煩悩を忍耐する、心の象徴とされています。
お線香をあげるのは、精進(しょうじん)=努力すること。
お線香は一度火をつけますと、燃え尽きる最後まで持続します。
私たちも最後まで辛抱強く、努力精進する心が大切です。
お膳を供えるのは、禅定(ぜんじょう)=心の安定。
腹が減っては戦はできぬ。何よりもまず、お腹を満たすことが大切なのです。
暗闇の中(自分の煩悩や迷い)に、ホッと明かりが灯る。
その明かりが 智慧(ちえ)の灯明です。
このように、仏さまに供えるものは一つ一つ自分の心の象徴であり
左右に花と灯明、真ん中にお香、その前にお膳というように位置が決まっています。
この位置が決まっていることが、持戒(じかい)=戒律です。

仏壇に向かって 合掌礼拝することは「六波羅蜜を行ずる」ことになるわけで「修行」を行っているのです。

仏さまを拝み、先祖さまを偲び、感謝する。
ホッと心が落ち着き、心の拠り所となっています。

南無釈迦牟尼仏

ご案内

2017.08.10

御墓参りの生花

お盆となります。
お寺にもお墓参り用の生花がございます。
1束500円です。

お経

2017.08.10

遺経(ゆいきょう) その3

序文が終わり、
次に 世間的功徳の実践すべきものとしての
七項目へと説かれていきます。

1、浄らかな生活をすべきこと
自ら心を正し、正しい思い(正念)にすることが大切である。
戒は、正しい解脱の根本です。戒をよりどころにすれば、
色々な落ち着き、静けさ(禅定)または苦を滅する智慧を生み出します。
戒は、第一番に穏やかな功徳のすみかであるということを。

2、五根とその主である心をつつしむべきを説く
眼、耳、鼻、舌、身という五根を制御すべきなのです。
わがままにして、
〈色欲、声欲、香のこだわり、味のこだわり、感触のこだわり
または、財欲、色欲、食欲、名誉欲、睡眠欲という五つの欲〉
欲望に陥ることがないようにしなさい。
とされております。
1の智慧を持てた人は自制して、欲望に従わないのです。

3、以降は次回へと

お経

2017.08.08

遺経(ゆいきょう)その2

序文として
お釈迦さまは、最初の説法(初転法輪しょてんぽうりん)として
5人の僧侶のひとり、阿若憍陳如(あにゃきょうじんにょ)を
最初に救われ、最期に訪ねて来たバラモンの須跋陀羅(しゅばつだら)に
教えを説いて救いました。
まさに救うべき縁のある者はみなすでに救いおわり、
沙羅の双樹(一株から二本生えている)のあいだにおいて、
涅槃にはいろうとされておりました。
それは夜半であり、誰ひとりとして声も立てずにいました。
お釈迦さまは、弟子たちのために略して教えの要をおときになりました。

第2節へ
ここから世間的功徳の実践すべきものとして
七項目が説かれていきます。

お経

2017.08.07

遺経(ゆいきょう)その1

正しくは、
『仏垂般涅槃略説教誡経』(ぶっしはつねはんりゃくせっきょうかいきょう)と言います。
略して『遺教経』や『遺経』とも言います。

こちらのお経は、お釈迦さまの命日であります2月15日の涅槃会にて
読誦しますが、僧侶や檀信徒のお通夜にても読誦しています。

「お釈迦さまが入滅(般涅槃はつねはん)にあたって(垂)、
その教誡を簡略に説かれたお経」という意味になります。
涅槃とは、いっさいの煩悩が吹き消された静寂な状態をいい、
業報(ごっぽう)の残余として肉体が存在する〈有余涅槃〉と、
円寂なる完全涅槃〈無余涅槃、般涅槃〉があるとされております。

病床にあった道元禅師さまは、最後の執筆となることを自覚され、
『正法眼蔵』八大人覚(はちだいにんがく)を書かれました。
「八大人覚」とは、お釈迦さまの最後の教えであり、
道元禅師さまの遺誡(ゆいかい)でもあります。

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

カテゴリー

最新の投稿

アーカイブ