曹洞宗 常圓山 皎月院

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禅のことば

2021.05.05

立夏

本日 五月五日は立夏。

この日より夏に入ることになります。

また、こどもの日であり、五節句の一つ端午です。

五という漢字にちなみ

「一華開五葉」(いっけごようをひらく)という言葉がございます。

 

震旦初祖 菩提達磨大師が

二祖 慧可大師にたいして

今後、五代を経て禅宗が五派に分かれる。

そして多くの人の迷いや苦悩を救い

花開くであろう。と残されたことばであります。

この対句として

「結果自然成」(けっかじねんになる)があります。

 

また、「五智」(ごち)という言葉があります。

それは、心を開き清浄な五つの心を目覚めることができれば、迷いや苦悩と言った煩悩が消え、本来の清らかな自己になることができるということ。五智に目覚めることは、仏性に目覚めること。仏さまへ近づいていることです。

その五智とは、卒塔婆の上部に書かれております。

「大圓鏡智 だいおん(えん)きょうち」生まれながらにして持つ無垢なありのままの心

「平等性智 びょうどうしょうち」まわりのすべてのものが仏性をもっており、皆平等であると知る心

「妙観察智 みょかんさっち」平等の中にもそれぞれに個性があり違いがあることを知る心

「成所作智 じょうしょさち」仏さまの慈悲の心と同じように、他を思いやることが大切であると知る心

「法界体性智 ほっかいたいしょうち」身の周りにあるすべてのものは仏さまのあらわれであると知る心

今日はこどもの日、無垢で純粋な心を少しでも忘れずに過ごしたいものです。

 

 

曹洞宗

2021.05.04

告諭

遅くなりましたが、

本年の曹洞宗管長による方針

告諭です。

『いま、私たちは多くの苦難に直面しています。新型コロナウイルス感染症の全世界的な拡大により、多くの尊い生命いのちが失われ、人びとは深い悲しみの中にいます。また、戦争、貧困、格差などの社会不安、近年頻発する自然災害は、私たちに大きな痛みをもたらしています。

今日こんにち、曹洞宗の信仰に生きる私たちは、どのような生き方を目指すべきでしょうか。

お釈迦さまは、人生における苦悩の中で、菩提樹のもと、坐禅を重ねられ、お悟りを開かれました。その御教みおしえは、祖師方によって相承そうじょうされ、いま、私たちもいただくことが出来ます。身を調え、息を調え、心静かに坐りましょう。仏さまの智慧と同じ正信心しょうしんじんにより、ものごとを正しく見ることが出来ます。その時、おのずから他者を思いやり助け合う慈悲のこころが育まれるのです。

私たちの社会ではさまざまな分断が現出しています。感染症の広がりにより人間関係のさらなる希薄化が進む中、いまこそ、一人ひとりが菩提心をおこし、人と人との温かなつながりを深めていかなければなりません。お互いに手を携え、四摂法ししょうぼうの「同事どうじ」のおさとしをぎょうじてまいりましょう。

すべての人びとが救われることが御仏みほとけの願いであります。

日々の生活の中で、仏さまにを合わせ、世界中の人びとが安らかに暮らせるよう祈り念じ、皆ともに菩薩行を進めてまいりましょう。』

 

合掌

南無釈迦牟尼仏なむしゃかむにぶつ
南無高祖承陽大師道元禅師なむこうそじょうようだいしどうげんぜんじ
南無太祖常済大師瑩山禅師なむたいそじょうさいだいしけいざんぜんじ

 

令和3(2021)年4月1日
曹洞宗管長 南澤道人

禅のことば 道元さまのお言葉

2021.05.02

回光返照

回光返照(えこうへんしょう)

高祖常陽大師道元禅師さまのお言葉に

「須(すべか)らく言(げん)を尋ね語を逐(お)うの解行(げぎょう)を休むべし。

須らく回光返照の退歩(たいほ)を学すべし」とあります。

これは、

他人の言葉や考え、書物などによって学ぼうとしても、それは自分の考えではないので返って自分を見失います。

外ばかりに向かって求めようとする心を、

自分の内に目を向け、純粋な心である本来の自分の正しい心を照らし出す。

向き合うということです。

 

季節

2021.05.01

皐月

五月に入りました。

本日は立春から数え88日目であり”八十八夜”です。

春と夏の変わり目であり、気候が暖かくて穏やかな頃とされます。

今年は早くも梅の実がなっております。

 

 

お経

2021.04.30

本尊上供

本尊上供(ほんぞんじょうぐ)

私たちの曹洞宗では、法要の始めにまず

般若心経を読経いたします。それは、安心(あんじん)の帰依処であられる

一仏両祖に供養いたします。

お経をお唱えした後にはその功徳が廻らされる回向文があります。

また、一仏両祖(いちぶつりょうそ)とは

御本尊さまであられるお釈迦さまや

曹洞宗の御開山(大本山永平寺)であられる高祖常陽大師(こうそじょうようだいし)道元禅師さま

多くのお弟子を育てられ、道元さまの教えを広く普及された

四世 (大本山總持寺開山)太祖常済大師(たいそじょうさいだいし)瑩山禅師さまです。

般若心経の後読まれる回向である

本尊上供の内容は

「一仏両祖に供養し、この上ない仏の位に達しているおさとりの徳を

いよいよ清らかなものにいたします。

そして願うところには、この世のすべてのご恩はもとより、仏法僧の三宝への報恩

すべての世界の生きとし生ける人々が救われ、同じく仏さまの智慧がまどかにそなわりたいものです。

そして、心から願い祈るところは、

各々の家門繁栄、子孫が絶えることなく続き、災難や災いの障害がなくなり、

皆が幸せでいられますように」と

般若心経のあとに読まれています

本尊上供(回向文)の意訳です。

四月もまもなく終わりです。五月もよろしくお願いします。

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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