曹洞宗 常圓山 皎月院

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禅のことば

2020.10.06

愛心

「愛語は愛心よりおこる」

と言う言葉があります。

愛心とは、

人を大切にする心です。

これは、お釈迦さまの教えである

「慈・悲・喜・捨」(じひきしゃ)

のことです。

「慈」とは、思いやりのことです。

「悲」とは、人の痛みがわかることです。

「喜」とは、人の喜びがわかることです。

「捨」とは、困っている人を助けたくなることです。

この心のことを

「四無量心(しむりょうしん)」とも言います。

これと同じく

「四摂法(ししょうぼう)」と言う教えがあります。

「布施ふせ」とは、人に分けてあげることです。

「愛語あいご」とは、いたわりの言葉をかけることです。

「利行りぎょう」とは、手助けをすることです。

「同事どうじ」とは、相手の気持ちに合わせて声をかけることです。

 

先ずは今、笑顔を作ってみましょう(^_^)

曹洞宗 行事

2020.10.05

達磨大師

本日10月5日は

震旦初祖円覚大師(しんたんしょそえんがくだいし)菩提達磨大和尚(ぼだいたるまだいおしょう)の御命日

達磨忌(だるまき)とも言ってます。

達磨大師は、初めて中国へ禅を伝えた方であり、

お釈迦さまから28代目であります。

道元禅師さまは、中国へわたり50代目の如浄さまより法を受け継ぎ51代目となり帰国。

私たちの生活の中で、人から皮肉を言われたり人に皮肉を言ってしまいます。

この「皮肉」と言う言葉は、

遠回しに意地悪いことを言うことで、嫌みともなります。ですが、仏教でいう「皮肉」とは、仏教の根本理念に対する表面の皮のことで、いわば幹に対する枝の部分かもしれません。

「枝」、つまり枝葉末節の部分ばかりを見て、肝心要の幹の部分をおろそかにしていることを遠回しに「皮肉を言う」というようになりました。

また熟語でも「皮肉骨髄(ひにくこつずい)」があります。

これは皮と肉と骨と髄で、身体のすべてのことをあらわしつつも、信念とか思想、行動などのすべてをひっくるめての言葉です。その人やその人の性格であったり、人間の本質のことでもあります。

何を学んで行くにしても、大切な真髄を学ばなければ、本当にその道を習得したことにはなりません。

曹洞宗における大安楽の法門としての坐禅。

その真髄の禅を伝えて下さったのが達磨大師です。

達磨大師は、あらゆる世俗に背を向け、自ら安楽としての坐に徹しました。

その姿こそが達磨大師の教えそのものだったのでしょう。

 

お経 曹洞宗

2020.10.03

般若心経2

お経もそうですが、「般若心経」も

漢字ばかりでわからなく、何が書いてあるか分からないかと思います。

お盆や御法事、お葬式でも唱えるお経だけども

大人に聞いても分からないことが多いし、先生に聞いても難しい言葉が多いかもしれません。もちろんわかるかたもいますので、まずは聞いてみましょう。

でも、なぜ分からないことだらけのお経を読むのか?

それは、

分からないかもしれませんが、

自分の為のお経であり、

「般若心経」なのかもしれません。

今のあなたは

自分中心でものごとをみていませんか?

言い替えれば「必要以上にこだわってませんか?」

または、

「ものを差別や区別して見ていませんか?」

「色メガネのように肩書きや外見で判断してしまって見ていませんか?」

ましてや

「疑いの心で見ていませんか?」

逆に

「自由な心で優しく、おおらかなに生きていますか?」

と「般若心経」は問いかけているのです。

人は、十人十色なんです。いろいろな見方が必ずあります。ましてや国や地域。信仰もです。

ですが、そのどれもが絶対ではありません。

たとえば、

死を迎えるまで幸せに暮らす人もいれぱ、

不幸な心で暮らす人もいます。

「般若心経」では、それは

欲望や執着心が多すぎてしまったからだと言っております。

『般若心経』の教えとは、

欲望や執着心を捨てて

こだわらない心で

おおらかに生きるということが教えの核なのです。

それはお釈迦さまの教えでもあり

私たちの思うところなのです。

 

お経

2020.10.02

般若心経

コロナ禍により、政治や経済、すべてが混迷する今をどのように生きていったら良いのか?その答えになるのが般若心経かもしれません。

『摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃはらみったしんぎょう)』

「空」の教えを説かれております。

「空」を「こだわるな」として考えてみてください。

「欲や執着の心を捨てることにより、苦しみや悲しみから心が解放されるのである」と説かれているのです。

『般若心経』は、中国のお坊さんの三蔵法師がインド(天竺てんじく)から持ち帰られたお経を中国語に翻訳さられた方です。

三蔵法師は、「西遊記」で私たちは馴染みがありますが、僧侶の名前は「玄奘(げんじょう)」と言います。

西暦600年頃に生まれました玄奘が、29歳の時に天竺=インドへと苦難のなか西へ西へ不東の旅に出られました。その旅路が『大唐西域記(だいとうせいいきき)』に記録され、それをもとに作られたのが「西遊記さいゆうき」です。

皆さん知ってますよね。岩から生まれ、いろんな神通力で悪魔や妖怪と戦う孫悟空。豚の顔を持つ猪八戒。河童の顔の沙悟浄。これらは創作の西遊記ですが、

今から1400年もの昔に、中国から遠いインドへと。妖怪のような化け物が出たとしても不思議ではないかもしれない遥か昔ですので、大変苦しい過酷な旅路であったのは間違いないかと思います。

インドにて16年もの間経典を読誦され、仏教を勉強され、645年沢山の経典を中国へと持ち帰られました。その後は亡くなる迄の20年間、ひたすら経典を翻訳されました。その一つが『般若心経』です。

 

 

道元さまのお言葉

2020.10.02

中秋

道元禅師さまの最期の和歌かと思われます。

又見んと  思いし時の  秋だにも

こよひの月に  ねられやはする

旧暦では8月15日頃中秋の名月であり、道元禅師さまは8月28日に亡くなられました。

道元禅師さまは、療養のために京都へと行かれました。今生の最期の名月。

名月に想いをよせますと、眠りにつけないでおられたのでしょう。これまでの人生を振り返られていたに違いありません。

幼少にて両親との別れ、仏道を志し出家。比叡山での修行から臨済禅を学び、栄西禅師のお弟子である明全さまと中国の天童山景徳寺へ。そこで、正師となる如浄禅師と出会い、法を受け継がれました。

日本に戻ってからは、京都にて興聖寺を開かれ、44歳で福井へ大仏寺を建立。永平寺と改名。

明全さまとの名月。如浄禅師さまとの名月。懐奘さまとの名月。多くのお弟子さまとの名月。

万感の思いをこめて

「今宵の月」を詠んだのでしょう。

中秋の名月。満月は本日10月2日のようです。

 

南無高祖承陽大師道元禅師

 

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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