曹洞宗 常圓山 皎月院

禅のことば

2020.05.21

十三仏ラスト

皆さまが疑問にも思われていたであろう十三仏

私もイマイチわかりませんでした。

十三仏の掛け軸や皎月院住職が彫刻された仏像がありましたので

紹介してまいりましたが、ついに最後の仏さまです。

それは『虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)』さまです。

三十三回忌・清浄本然忌(しょうじょうほんねんき)の仏さまです。

虚空蔵菩薩さまは、智慧の仏さまです。

「虚空蔵」というのは、決して尽きることのない無限の宝庫のことです。

虚空蔵菩薩さまは、その宝庫からたくさんの智慧や財宝を私たちに与えてくださるといわれております。

右手には、智慧を表す宝剣を持ち、左手にはなんでもかなえてくれる宝珠を乗せています。

智慧の仏さまですので、合格祈願や記憶力アップなどの功徳もあるようです。

京都の密教寺院の東寺。真言宗総本山 教王護国寺

まだ参拝をしたことがありませんが、

こちら東寺観智院の「五大虚空蔵菩薩」さま

五大はそれぞれ蓮の台の上で結跏趺坐(けっかふざ)をし

獅子や象、馬に孔雀、そして迦楼羅(かるら)という鳥類の上に

鎮座しております。

他にも京都の神護寺 国宝の五大虚空蔵菩薩

今年の10月9日~11日の三日間に御開帳されるそうです。

いずれも興味があり参拝してみたいものです。

コロナウイルスの影響が今後どうなるのか不安でもあります。

 

虚空蔵菩薩さまの呪文のような言葉である真言は

【おん ばざら あらたんのぅ うん】

皎月院住職が彫刻された虚空蔵菩薩さま

 

 

禅のことば

2020.05.20

十三仏12

今回は十三回忌・称名忌(しょうみょうき)の仏さま

『大日如来』さまです。

弘法大師空海が日本に伝えた「密教」の教えで生まれた如来さまで

宇宙の中心にいて、絶対的な力を持たれています。その表れが

智拳印(ちけんいん)と呼ばれる忍者のように指を握っている手のかたちです。

またとても派手やかな宝冠・腕輪・首飾りなどの装飾品と服装をされております。

大日如来さまは、宇宙の真理を現す智慧であり、

【法界体性智(ほっかいたいしょうち)】としてあらわします。

大日如来さまの呪文のような真言は

【おん ばざら だと ばん】

館町 龍見寺さまの大日如来さま

 

皎月院住職が彫刻された大日如来さま

禅のことば

2020.05.18

十三仏11

年回法要では、三回忌・大祥忌(だいじょうき)の次は

七回忌・休廣忌(きゅうこうき)です。

七回忌を迎えるにあたり故人を見守って下さる仏さまは

『阿閦如来(あしゅくにょらい)』さまです。

阿閦如来さまは、あまり見聞きしない仏さまですが、

薬師如来さまと同じく東方に住まれ

密教では大日如来【法界体性智(ほっかいたいしょうち)】の

五つの智慧を表す五智如来の一仏でもあります。

「揺るぎないもの」として物事に動じず迷いに打ち勝つ心、

意思の強さを授けて下さる仏さまであり、

大日如来の智慧をも具現化している仏さまです。

皎月院では阿閦如来さまの智慧の字を卒塔婆の頭に【大圓鏡智(だいおんきょうち)】と書き入れております。

これは、清らかで純粋な心が、森羅万象の真実の全てを映し出す悟りと智慧の鏡という意味です。

阿閦如来さまの呪文の言葉である真言は、

【おん あきしゃ びや うん】

 

皎月院住職が彫刻された阿閦如来さま

禅のことば

2020.05.16

十三仏10

今回は、三回忌・大祥忌(だいじょうき)の仏さま

『阿弥陀如来』さまです。

テレビドラマなどの1シーンで、亡き人を偲ぶ際や、お仏壇や墓前にて

「なんまんだーなんまんだー」

と手を合わせている場面がありますが、

これは「南無阿弥陀仏」となりまして

阿弥陀如来さまへのご挨拶になります。

七七日大練忌の仏さまの薬師如来さまは、東の果てに住まれ

現在利益の仏さまですが、

阿弥陀如来さまは、逆の西方の果て

西方極楽浄土と言われる世界に住まわれます。

私たちが亡くなった後に、この極楽浄土へとお導きいたしてくださる仏さまです。

亡くなった人を迎えに行くことを「来迎(らいごう)」と言いますが、

手のかたち(来迎印)が9種類もあります。

曹洞宗で教えております坐禅での手の組み方に似ているタイプ(上品)や

親指と人差し指、または中指に薬指とそれぞれ触れ合う程度くっつけるタイプ(中品)

そして(中品)の手のかたちを下の位置でおこなう(下品)

正式には、「九品来迎印(くぼんらいごういん)」と言うようです。

説明は、難しいのでぜひいろいろな阿弥陀如来像を見てください。

 

阿弥陀如来さまの呪文みたいな真言は、

【おん あみりた てーぜい から うん】

 

 

禅のことば

2020.05.14

十三仏9

今回は、一周忌・小祥忌(しょうじょうき)の仏さまです。

阿弥陀如来さまの両脇におられる一人の観世音菩薩

そのもう一方の脇侍におられるのが『勢至菩薩(せいしぼさつ)』です。

阿弥陀三尊で有名なのは、京都の三千院です。

脇侍の観世音菩薩と勢至菩薩の坐り方がレアだと思います。

正座のようにみえますが、少しお尻を浮かせた大和坐りという姿勢です。

勢至菩薩さまですが、単独でいることはほとんどありません。

智慧の光ですべてを照らし、私たちを迷いや苦しみからお救いくださる仏さまです。

姿勢菩薩さまの真言(呪文)は、

【おん さん ざん ざん さく そわか】

 

一周忌・小祥忌(しょうじょうき)を初めてされたのは

紀元757年に聖武天皇でした。

1,500名もの僧侶が集まったとも記録があるそうです。

 

 

 

 

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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