2021.07.01
今年も半年が過ぎ去りました。
道元禅師さまの著書に
「坐禅の修行をすることで、思いを手放し執着を捨て
心を空(くう)にすれば
真理と一体となったゆたかな境地が手に入る」
と説かれております。
手放せば手に入る
とは簡単なようでとても深い意味が込められていそうです。
私たちは、どんどん物が増えていってしまわないだろうか?
日常生活に使っている物であったり趣味の物であったりと
私も本やお香関連の物など増えてしまってます。
人は生きている間は、あれもこれも欲しくなってしまいますし
ああしたい、こうしたいという思いにどうしてもとらわれてしまいます。
道元禅師さまは、これらの欲望などの思いを手放すに
【坐禅】
こそが執着から解放されると説かれています。
坐禅に打ち込み雑念を手放しなさい。と
何かをつかんだまま次の何かをつかむのではなく
一度手放してみることです。手放すことでそこに新たに見えるものが違ってくるかもしれません。
《放てば手にみてり》
2021.05.11
梅花流詠讃歌の曲に供華(くげ)
「花供養御詠歌」があります。
この曲は道元禅師さまはが詠まれたとされる和歌(草庵の偶詠)でもあります。
仏さまやご先祖さまへお供えする花や供養をあらわしております。
「この心天(あま)つ空にも花供(はなその)ふ
三世(みよ)の仏に奉(たてまつ)らばや 奉らばや」
「この心」とは、坐禅の心持ちとも思いますが、
供養する心を大切にするならば、発心や菩提心といった解釈もできます。
この思い、心が、清らかなる澄んだ空に花を供えるように
「三世の仏」三世諸仏、過去・現在・未来の諸仏とも思いますが
それだけではなく、あらゆる仏さまと言う十方諸仏であり
あらゆる仏さまへまごころである慈悲の心を持ってお花をお供えする。
と受け止められます。
お供えをする私たちも慈悲の心であり、
お供えを受ける仏さまも慈悲の心で私たちを見守られてくださることでしょう。
2021.05.07
道元禅師さまは、百の知識を所持している者よりも、お袈裟を正しく身にまとうことが出来る者の方が
仏に身を寄せる者としてはすばらしいと申してもおります。
それは、近年インターネットの普及によりすぐさま知識を得ることはできますが、
実際に行い体験、経験することによって得るものとでは全く違うからであります。
特に坐禅においては、脚を組むことです。
決して怪我をするような無理はいけませんが、
正座と同じく、坐ることによって足の痛さを体験すること。それは坐らなければわからないことです。
「千聞は一見にしかず、千見は一写にしかず」という
古いことわざがあるようですが、
道元禅師さまは同じようなお言葉で
「千見万聞たとひありとも、一得にしかず」と『正法眼蔵』にあります。
【千のものを見分ける分別があり、万もの知識があったとしても、
一つのことをしっかりとやれることができる素晴らしさには、かなうものはない】
とことん突き進む大切さを感じられます。
2021.04.01
曹洞宗の教義内容を書かれている経典である
『修証義』(しゅしょうぎ)
道元禅師さまの教えが書き残されている
『正法眼蔵』の本文をもとに編集されております。
修証義は、全五章、31節、3704字にまとめ上げられております。
その冒頭は、
「生(しょう)を明(あき)らめ死を明らむるは仏家一大事(ぶっけいちだいじ)の因縁なり」
とあります。
生とはなにか、死とはなにか。
私たちは何のために生まれ、どのように生きて行くべきなのか。それを少しでも明らかにすることが仏道を行く者である私たちのつとめなのである。と言っております。 これは、仏道を歩むものだけではなく、人として生まれてきた私たち全ての人が考え続ける事なのかもしれません。なので「一大事」と最も大切で重要なことと示されているのではないでしょうか。紆余曲折しながらも前に進む精進、今を大切にする教えでもあります。
木版(もっぱん)と言う時を告げるために打ち鳴らす木の板に書かれている言葉は、
「大衆に白(もう)す
生死事大(しょうじじだい)
無常迅速(むじょうじんそく)
各宜醒覚(かくぎせいかく)
慎勿放逸(しんもつほういつ)」
時は人を待たずにすみやかに流れる
無駄に時間を費やすことなく今の修行に励み一大事に向き合うのである。
と言う戒めであります。
今を大事にです。
清水
御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌
私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。
どうぞよろしくお願いします
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