曹洞宗 常圓山 皎月院

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禅のことば 道元さまのお言葉

2022.02.21

坐禅の姿

道元禅師さまの著書である

『普勧坐禅儀』より

(坐禅の姿勢)

『乃(すなわ)ち正身端坐(しょうしんたんざ)して、左に側(そばだ)ち右に傾き、前に躬(くぐま)り後(しりえ)に仰ぐことを得ざれ。耳と肩と対し、鼻と臍(ほぞ)と対せしめんことを要す。舌上の顎(あぎと)に掛けて、唇歯(しんし)相著(あいつ)け、目は須らく常に開くべし。

鼻息(びそく)微かに通じ、身相(しんそう)既に調えて、欠気一息(かんきいっそく)し、左右揺振(さゆうようしん)して、兀兀(ごつごつ)として坐定して、箇(こ)の不思量底(ふしりょうてい)を思量せよ。不思量底如何が思量せん。非思量。此れ乃ち坐禅の要術なり。』

【まさしく上半身の姿勢を真っ直ぐにのばしてきちんと坐ります、左や右に傾いたり、前にかがんだり、後ろに反り返る(仰ぐ)ようにしてはいけません。耳と肩とが垂直になるようまっすぐにし、鼻とへそとがまっすぐになるようにすることが必要です。舌先を上顎の歯の付け根辺りにつけて、上下の唇を歯につけるようにしながら、口の中には空気を溜めるこなくします。目は普通に開いておきます。

鼻で静かに息をして、姿勢が調ったら、口を開けて長く息を吐きます。左右に身体を伸ばしながら倒し(左右揺振)て、山のようにどっしりと坐り、静寂にして不思量底を思量(思いはかること、考えることを何も思わない、考えないこと)するのです。不思量底を如何に史料するのかというと、それが非思量です。(心の意識の運転を止めるということ)これが坐禅の要術(かなめ)なのです。】

 

禅のことば 道元さまのお言葉

2022.02.19

坐禅の作法

道元禅師(高祖承陽大師)さまの著書

『普勧坐禅儀』より

 

「尋常(よのつね)、坐処には厚く坐物を敷き、上に蒲団を用う。或いは結跏趺坐(けっかふざ)、或いは半跏趺坐。謂く、結跏趺坐は、先ず右の足を以て左の䏶(もも)の上に安じ、左の足を右の䏶の上に安ず。半跏趺坐は、但だ左の足を以て右の䏶を圧(お)すなり。寛(ゆる)く衣帯(えたい)を繫(か)けて、斉整(せいせい)ならしむべし。次に右の手を左の足の上に安じ、左の掌(たなごころ)を右の掌の上に安じ、両の大拇指、面(むか)いて相拄(あいさそ)う。」

【世間一般に、坐る場所には厚手の坐褥(ざにく)を敷き、その上に厚い坐蒲(ざふ)をつかいます。

(足の組み方)

1つには両足を組む結跏趺坐、もう1つは片足を組む半跏趺坐。

両足を組む結跏趺坐は、まず右足を左の腿のつけ根に深く乗せて組み、左の足を右の腿の上に深く乗せて組みます。片足を組む半跏趺坐は、ただ左の足を右の腿の上に乗せます。

ゆったりと着物と帯をつけ、きちんと整えておきます

(手の組み方)

次に右手のひらを上向きにして組んだ足の左足の上に乗せ、左手を同じく上向きにして右の手のひらの上に乗せて、両手の親指の先がかすかにつくようにして互いに支え合うようにします。(この手の形を法界定印(ほっかいじょういん)と言う仏さまの結ぶ印の形です)

禅を中国へと初めて伝えられた(震旦初祖しんたんしょそ)

菩提達磨大師(ぼだいだるまだいし)

 

禅のことば 道元さまのお言葉

2022.02.11

坐禅の心得

『普勧坐禅儀』これより本論

「夫(そ)れ参禅は静室宜しく、飲食節(おんじきせつ)あり。諸縁を放捨し、万事を休息して、善悪(ぜんなく)を思わず、是非を管すること莫れ。心意識の運転を停め、念想観の測量(しきりょう)を止めて、作仏(さぶつ)を図ること莫(なか)れ、豈坐臥(あにざが)に拘わらんや。」

【いざ坐禅をするときには、静かな部屋がよろしいです。飲食も食べ過ぎたり、空腹でなく節度を持ち、生活している中で心を乱すような拘りごとを投げ出し、この世の善悪をわずらわしくおもうことなく、思量の是非の分別することをやめましょう。

心の意識の働きや認識といった働きをやめ、念じる想像すること観察するなどの働きをやめ、仏になろう、さとりを得たいと思うこともやめるのです。ましてや坐禅をするときには、生活に関係なくすべてを解放しゆったりと坐ることなのです。】

坐禅は正に家で穏坐することがよろしいです

 

禅のことば 道元さまのお言葉

2022.02.11

坐禅

『普勧坐禅儀』 序文最後です

「所以(ゆえ)に須らく言を尋ね語を逐うの解行(げぎょう)を休すべし。須らく回光返照(えこうへんしょう)の退歩を学すべし。身心自然に脱落して、本来の面目現前せん。恁麼(いんも)の事を得んと欲せば、急に恁麼の事を努めよ」

【当然ながら言葉や文字から概念を追いかけ解釈することはやめるべきです。為すべきことは、自己の内側から出てくる光で自己を照らし、謙虚?を学ぶべきである。身体と心のとらわれが自然と抜け落ち、本来の自己の顔が目の前にあらわれる。このような真実を得たいと思ったのなら、すぐさま坐禅をはじめることがよろしいです】

 

言葉を考えなおすことは難しいです

禅のことば 道元さまのお言葉

2022.02.02

普勧坐禅儀

『普勧坐禅儀』の続きを

「矧(いわ)んや、彼の祇園の生知たる、端坐六年の蹤跡(しょうせき)見つべし、

少林の心印を伝うる、面壁九歳の声名尚聞こゆ。

古聖既(こしょうすで)に然り、今人盍(なん)ぞ弁ぜざる。」

【ましてや、あの祇園に生まれながらにすばらしい智慧をもたれていられた釈尊も、六年間の苦行坐禅の跡かたを見るべきである

少林寺に(震旦初祖)菩提達磨大和尚が無上の悟りである仏心印を伝え、(二祖になる慧可大師に会うまで)九年間面壁坐禅わされた、その名声が今に伝わって聞くことができております。

古の聖人であられるお釈迦さまや達磨大師ですら、このように坐禅をされてこられたのです。今の私たちがこの道を進むなら坐禅をつとめないで良いのだろうか。】

 

皎月院 こうげついん 副住職プロフィール

皎月院副住職 清水 亨龍

清水 亨龍 こうりゅう

御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌

私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。

どうぞよろしくお願いします
(^人^)

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