2017.08.30
仏垂般涅槃略説教誡経(ぶっしはつねはんりゃくせっきょうかいきょう)
次に第三段には
仏教徒として実践すべき功徳として八大人覚(はちだいにんがく)が
説かれます。
1、少欲
【 無求の功徳】
欲望の多い人は利益を求める気持ちが多いので、
苦しみ悩むことも多いのです。
欲の少ない人は、人の好意を欲しがることも五根による煩悩にも引きずられません。小欲を実践するものは、心が平らで憂と恐れがなく、
事態にふれても余裕があり、いつでも不満に思うことはありません。
欲望が少ない者には静けさ(涅槃)があります。
2、知足
【知足の功徳】
もしいろいろな苦しみ、悩みから抜け出したいと思うならば、
まさに足るを知ること(知足)を観察するべきである。
足るを知る人は地面に寝ていても安楽だといいます。
満足することを知らない人は、御殿に住んでいても満足することはありません。
足るを知る人は、物はなくても心は豊かです。
3、遠離
【遠離の功徳】
静寂で損得を忘れた世界の安らぎを求めたいと思うなら、
乱れてうるさいところを離れて一人居に静かに暮らすべきです。
自分の仲間や人々を離れて、苦悩を消滅させる根本を思うべきです。
そうでなければ、大きな樹に多くの鳥が集まると、
枯れて折れる心配があるようなものです。
俗世間の束縛と執着は大勢から起こる苦悩に埋没するのです。
4、精進
【精進の功徳】
努め励んで心をこめて進む努力(精進)をすれば、
物事として困難ということはないでしょう。
わずかな水が常に流れて石に穴を開けるようなもののように、
進む努力をしなさい。
もしもやる気を失えば、火おこしのキリをもむのに、まだ熱がたまっていないうちに疲れてやめてしまえば、すぐに冷えてしまい、
火を求めているのに、火を得ることは難しいようなものです。
次回は残りの
5、不忘念
6、禅定
7、智慧
8、不戯論
を書きたいと思います。
清水
御縁をありがとうございます。
駒大高校、駒澤大学卒業後平成13年冬に大本山永平寺(福井県)へ安居(修行)。平成15年より北海道へ修行。平成23年4月より皎月院へと戻り副住職として補佐をさせて頂いております清水亨龍(こうりゅう)です。 合掌
私の趣味はクライミング、スノーボードなど身体を動かす事です。また旅行も大好きです。ぜひ皆さま気軽にメールやお電話お待ちしております。
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